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ミラドライ完全ガイド|効果・持続期間・ダウンタイム・料金を医師が解説

ミラドライ完全ガイド|効果・持続期間・ダウンタイム・料金を医師が解説

ワキ汗・ワキのニオイの「切らない治療」として知られるミラドライ。この記事では、仕組み・効果・持続期間・ダウンタイム・料金・保険の考え方までを、メリットも注意点も含めて、汗の治療を専門とする医師がまとめて解説します。「受けるべきか迷っている」方の判断材料になれば幸いです。

このコラムのポイント
  • ミラドライはマイクロ波でワキの汗腺を処理する、切らない治療です。
  • 国内では原発性腋窩多汗症(ワキ汗)に対する医療機器として薬事承認されています。
  • 1回の治療でも効果が期待でき、持続は長いとされますが、効果・持続には個人差があります。
  • 切らないためダウンタイムは比較的軽いものの、腫れ・赤み等が出ることがあります。
  • ミラドライは自由診療です。

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この記事の監修者
下方 征 院長

下方 征(しもかた ただし)

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医/渋谷スクランブル皮膚科 院長

2004年に医師免許取得後、東京医科大学病院皮膚科に入局。同大学病院にて助教を務めるなど、10年以上にわたり大学病院レベルの皮膚科診療・研究・教育に従事。八王子医療センターでの地域中核病院勤務を経て、2022年に渋谷スクランブル皮膚科を開院。一般皮膚科のみならず美容皮膚科領域においても学術的根拠に基づいた診療を行っている。

目次

ミラドライとは?仕組みと特徴

ミラドライ(miraDry)は、マイクロ波を照射してワキの汗腺にはたらきかける医療機器です。電子レンジにも使われるマイクロ波のエネルギーで、汗を作り出す汗腺がある層を加熱して処理します。同時に、皮膚の表面はクーリング(冷却)システムで保護するため、表面のやけどを防ぎながら治療できる設計になっています。

ミラドライの仕組みを示した皮膚の断面図。表面はクーリングで冷却して皮膚を保護し、深部の汗腺層をマイクロ波で加熱処理することを示している

▲ 表面はクーリングで冷却、深部の汗腺層をマイクロ波で加熱処理

最大の特徴は「切らない」こと。メスを使う手術ではないため、傷跡が残らず、治療後すぐにシャワーを浴びられるなど、日常生活への影響が比較的小さい治療とされています。

国内での承認について

ミラドライは、国内で原発性腋窩多汗症(ワキ汗)に対する医療機器として薬事承認を取得しています(国内初のマイクロ波によるワキ汗治療器)。米国FDAの認可も受けています。承認の対象は「ワキの多汗症(汗)」である点を、後の「ワキガにも効くの?」の章で詳しくご説明します。

下方院長

下方院長

ミラドライを検討して来院される方は、すでにネットで多くの情報を読み込んでいて、「結局、自分に合うのか」を一番知りたい方が多い印象です。当院では、汗・ニオイのどちらがつらいか、過去にどんな治療を試したかを伺ったうえで、ミラドライが向いているのか、注射などの方が向いているのかを率直にお話しするようにしています。

効果と持続期間(何年持つ?)

ミラドライは、処理した汗腺にはたらきかけることで、ワキの汗の量をやわらげることが期待できる治療です。多くの方が治療後から汗の変化を実感するとされていますが、効果の程度には個人差があります。

「何年持つの?」という疑問はとても多く寄せられます。汗腺にはたらきかける治療のため、注射のように数ヶ月でなくなるものではなく持続性が高いとされていますが、感じ方や持続の長さには個人差があり、「絶対に一生汗が出なくなる」と言い切れるものではありません。汗が気になる場合は、間隔をあけて追加の治療を検討することもあります。

項目 目安(個人差あり)
効果の現れ方 治療後から汗の変化を実感する方が多いとされる
持続性 持続性が高いとされる(個人差あり)
追加治療 6ヶ月以上の間隔をあけて検討可能

※「効果がない」「臭いが戻る」といった不安については、別記事(ミラドライは後悔する?)で詳しく解説しています。

ダウンタイム・腫れ・痛みの目安

ミラドライは切らない治療のため、ダウンタイムは比較的軽いとされますが、まったくゼロというわけではありません。知っておきたい目安は次のとおりです。

  • 腫れ・赤み:治療後にワキに腫れや赤みが出ることがあり、1週間程度でやわらいでいくとされます。
  • 痛み:治療は局所麻酔のうえで行い、施術中の痛みはほとんど感じないとされます。麻酔が切れた後に違和感が残ることがあります。
  • 当日のシャワー:治療当日からシャワー浴が可能とされています。

ミラドライ施術当日から1週間のタイムライン。施術約60〜75分→当日シャワーOK→腫れ・赤みは1週間程度でやわらぐ流れを示した図解

▲ 施術当日〜1週間のダウンタイムの目安

施術時間は両ワキで約60〜75分が目安です。腫れや一時的な感覚の変化が出ることもあるため、大事な予定の直前は避け、余裕をもったスケジュールをおすすめします。

メリットとデメリット・リスク

メリット

  • メスを使わず傷跡が残らない
  • 汗腺にはたらきかけるため持続性が高いとされる
  • ダウンタイムが比較的軽く、当日からシャワーが可能

デメリット・リスク

・治療後に腫れ・赤み・内出血・一時的な感覚の変化(しびれ感)などが出ることがあります

・効果の程度には個人差があり、すべての方に同じ結果を保証するものではありません

自由診療で、注射に比べて1回あたりの費用は高めです

・体質や状態によっては適さない場合があります(診察で判断します)

下方院長

下方院長

「ミラドライは一度で終わる」というイメージが先行しがちですが、汗の量が非常に多い方では、間隔をあけて追加の治療を検討した方が満足度が上がることもあります。費用も含めて、最初に見通しをお伝えしたうえで、無理にすすめないことを大切にしています。

料金の目安と保険適用の考え方

ミラドライは自由診療です。当院の料金の目安は次のとおりです。

メニュー 料金(税込)
カウンセリング 3,000円
シングル照射コース 290,000円
スマートダブル照射コース 340,000円
ダブル照射コース 380,000円
2回目施術(半年後以降) 160,000円〜

最新・詳細の料金は料金ページでご確認ください。

保険は使える?

ミラドライは自由診療です(公的医療保険の対象外)。

・なお、ワキの重度多汗症に対しては、ボツリヌス毒素注射が保険適用となる場合があります。注射との違いは比較記事もご覧ください。

ワキガ(ニオイ)にも効くの?

よくいただく質問ですが、ここは正確にお伝えします。ミラドライの国内での薬事承認は「原発性腋窩多汗症(ワキ汗)」が対象で、ニオイ(腋臭症・ワキガ)そのものに対する効果は承認の適応外という位置づけです。

なお、海外では承認の状況が異なります。米国ではFDA(米国食品医薬品局)が、ワキ汗に加えて「ニオイ(odor)の低減」についてもミラドライを認可(510(k)クリアランス)しています(2015年)。ニオイのもとになるアポクリン汗腺も、マイクロ波がはたらきかける汗腺の一種に含まれるためと考えられます。ただしこれはあくまで米国での承認であり、日本国内の薬事承認はワキ汗が対象です。国によって承認されている範囲が異なる点はご理解ください。

実際、ワキのニオイの主な原因は「アポクリン汗腺」から出る汗で、ミラドライはワキの汗腺がある層に広くはたらきかけるため、結果としてニオイのもとになる汗の減少が期待されることがあります。ただし、これは個人差が大きく、「ワキガが必ず治る」と言い切れるものではありません

注射(ボトックス)との違い・使い分け

ワキの汗の治療には、ミラドライのほかにボツリヌス毒素注射(ボトックス)があります。大まかな違いは次のとおりです。

  ミラドライ 汗止め注射
持続 持続性が高いとされる おおむね4〜6ヶ月で再施術
1回の費用 高め(自由診療) 比較的おさえやすい
向く人の例 長く続く効果を求める方 まず手軽に試したい方

どちらが合うかは、汗の量・予算・ライフスタイルによって変わります。詳しい比較は 「ミラドライ・ビューホット・汗止め注射の違い」の記事で解説しています。

受診〜施術の流れ・受けられない方

施術の流れ

  1. カウンセリング・診察:汗・ニオイの状態、これまでの治療を確認します。
  2. 局所麻酔:ワキに局所麻酔を行います。
  3. マイクロ波照射:両ワキで約60〜75分かけて照射します。
  4. 経過観察:腫れ・赤みの経過をみます。追加治療は6ヶ月以上あけて検討します。

受けられない・注意が必要な方

・妊娠中・授乳中の方、妊娠の可能性がある方

・ペースメーカー等の体内電子機器を使用している方

・ワキの皮膚に強い炎症や感染がある方

・その他、持病やお薬がある方は必ず診察でご相談ください(適応は診察で判断します)

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よくある質問(FAQ)

Q. ミラドライの効果は何年持ちますか?

A. 汗腺にはたらきかける治療のため持続性が高いとされますが、効果や持続の感じ方には個人差があり、「一生汗が出なくなる」と言い切れるものではありません。

Q. 1回で効果はありますか?

A. 1回でも効果が期待できるとされます。汗の量が多い場合は、同日に続けて照射する「ダブル照射(ダブルパス)」を行ったり、半年以上の間隔をあけて2回目の施術を検討することがあります。効果の程度には個人差があります。

Q. ワキガ(ニオイ)は治りますか?

A. ミラドライの国内承認はワキ汗(多汗症)が対象で、ニオイそのものへの効果は承認適応外です。ニオイのもとになる汗の減少が期待されることはありますが、個人差が大きいため、診察でご相談ください。

Q. 欠点・デメリットは何ですか?

A. 治療後の腫れ・赤み・一時的な感覚の変化などが出ることがあり、効果には個人差があります。自由診療で1回あたりの費用は高めです。

Q. 保険適用になりますか?費用はいくらですか?

A. ミラドライは自由診療です。当院ではシングル照射コース290,000円〜(税込)などをご用意しています。最新の料金は料金ページでご確認ください。


参考文献

  1. 原発性局所多汗症診療ガイドライン 2023年改訂版(日本皮膚科学会)
  2. 皮膚科Q&A 汗の病気―多汗症と無汗症―(日本皮膚科学会)
  3. FDA 510(k) Premarket Notification「miraDry System MD4000」(K150419/2015年6月19日認可)
  4. miraDry(International Hyperhidrosis Society/国際多汗症学会)


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