エクリン汗腺とアポクリン汗腺
ワキにはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類が存在します。エクリン汗腺は成人で200-400mlの発汗を毎日行っています。最大では1日に10リットルもの大量の汗を生産することができます。多汗症の方ではこのエクリン汗腺の機能が亢進しています。
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ワキの多汗症は日本人で249万人と言われ、多汗症でなくともワキ汗を不快に思う方は非常に多いです。多汗症の場合、発症年齢は平均19.5歳で、中学生や高校生ごろから症状が徐々にでます。
ワキにはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類が存在します。エクリン汗腺は成人で200-400mlの発汗を毎日行っています。最大では1日に10リットルもの大量の汗を生産することができます。多汗症の方ではこのエクリン汗腺の機能が亢進しています。
重症の場合は左右対称に下着やシャツにしみができるほどの多汗が認められ、時に1日に何度ども着替える必要があるほどの症状が見られます。看護師さんや、制服を着ての働く方からの切実な悩み相談を産業医としてよく受けます。汗染みを気にして、グレーや薄いブルーの服は選ばないようにする、という方も多いです。
治療については日本皮膚科学会が、原発性局所多汗症ガイドラインを示しています。
以下の6つのうち2つ以上あてはまると多汗症と診断されますがあてはまっていないと治療をしてはいけない、というものではありません。ご自身がわき汗に困っていれば御相談ください。治療は受けることができます。
一般的には塩化アルミニウム溶液という外用薬を塗布する方法があります。効果が出るまで毎日外用する必要があり、皮膚がかぶれてしまう、効果が不十分といった例もあります。当院では、通院回数が少なく安全性も非常に高い、汗止め注射による治療、ミラドライによる治療が受けられます。ともにガイドライン上にも記載され推奨された治療で、厚生労働省からも認められた治療法になります。