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手・顔の多汗症

Medical

手(手掌、手のひら)や顔・頭部の多汗症

疫学

手汗をふく

日常生活に影響のある手掌(手のひら)の多汗症は日本で231万人いると言われています。手掌の多汗症の発症年齢は平均13.8歳で、幼少時期や小学生・中学生の頃から症状が徐々にでます。
一方で頭部・顔面の多汗症は大人の男性に多く見られます。

エクリン汗腺

手掌(手のひら)にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺のうち、エクリン汗腺のみが存在します。また頭部や顔面もエクリン汗腺が主です。エクリン汗腺は成人で200-400mlの発汗を毎日行っています。最大では1日に10リットルもの大量の汗を生産することができます。多汗症の方ではこのエクリン汗腺の機能が亢進しています。

エクリン汗腺は 手のひらには700 個/cm2 であり,背部に比べ約10倍の量の汗腺が存在し,また前額部は背部の約3倍の汗腺が存在します。この2部位の汗腺数は圧倒的に多いため、これらの部位の多汗症では症状がとても強く出ます。

症状について

手掌の多汗症では精神的な緊張や、物を持つ時に一時的に手のひらから大量の発汗を生じます。多感な時期ですので、学校生活では大きな不安をかかえることもあります。

  • 「テスト用紙が汗でにじんでしまうのではないか」
  • 「野球部で打席に立つと手の汗でびしょびしょになりバットが持てない」
  • 「常に手が汗で濡れているため、握手するのが怖い」

こういった不安をずっと抱えながら、誰にも相談できずにいることもあります。

また頭部・顔面の多汗症では、頭髪はまるで洗髪後のように、顔面はまるで洗顔後のように汗がしたたり対人関係に支障をきたすこともあります。

診断基準について

診断基準と治療については日本皮膚科学会が、原発性局所多汗症ガイドラインを示しています。
以下の6つのうち2つ以上あてはまると多汗症と診断されますがあてはまっていないと治療をしてはいけない、というものではありません。ご自身が汗に困っていれば御相談ください。治療は受けることができます。

  • 1)最初に症状がでるのが 25 歳以下であること
  • 2)対称性に発汗がみられること
  • 3)睡眠中は発汗が止まっていること
  • 4)1 週間に 1 回以上多汗のエピソードがあること
  • 5)家族歴がみられること
  • 6)それらによって日常生活に支障をきたすこと

治療について

手掌に関しては一般的には塩化アルミニウム溶液という外用薬を塗布する方法があります。塩化アルミニウムでの効果が不十分な方には通院回数が少なく安全性も非常に高い、汗止め注射による治療が受けられます。

手の汗止め注射

4ヶ月から半年の効果があります。塗る麻酔併用で痛みに弱い方も安心です。

顔・頭の汗止め注射

4ヶ月から半年の効果があります。塗る麻酔併用で痛みに弱い方も安心です。

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